albatros blog

広田修の書評とエッセイ

神社へのお参り

 若いころ、神社にお参りしてもただ手をたたいて頭を下げるだけでなにも願い事をしなかった。ところが、最近になって私はいつも「仕事がうまくいきますように」「家庭が平和でありますように」という二つを必ず強く祈るようになった。この前は家内安全のお守りまで買ってきてしまった。
 仕事の成功を維持するのは困難だし、家庭の平和を維持するのも困難だ。最近はそれを実感しているのだと思う。私の人生において仕事と家庭の占めるウェイトが大きくなっていて、それゆえ強く祈らざるを得ないのだ。
 そういえば子供のころ、父親が旅行のお土産によくお守りを買ってきてくれた。健康や学業についてのお守りだった。今になると父親の気持ちがよくわかる。父親もまた「家族が健康でありますように」「子供の成績が良くありますように」と強く祈っていたに違いない。