albatros blog

広田修の書評とエッセイ

めまい3

 さて、12月18日から襲われているめまいですが、最近調子が良かったせいか調子に乗って一昨日と昨日始発出勤をしたところ、また悪化しました。一昨日は嫌なこともあってストレスが大きかったです。まあ、原因が疲労・ストレスであることはこれではっきりしました。こういうのは「めまい症」と言って自律神経の失調で起こるそうです。リラックスしたりお風呂に入ったりしていると自然に治るようです。この三連休、ひたすらリラックスして治してしまいたい。

 結構長丁場になっていますが、きっと治ると信じています。

仕事始め

 さて、昨日は仕事始めでした。年末年始休暇が終わるときは憂鬱でしたが、昨日は元気に仕事ができてよかったです。まあ、やることはいろいろありますが、少しずつコツコツとやっていくしかないです。

 めまいの方は薬を飲んでいるので気になりませんが、薬のやめ時がわかりません。とりあえず処方された分を飲み終わったら終わりにしようかと思っています。薬を飲んでいる身なのでくれぐれも無理をしないようにしたいと思います。

 読書に創作に励んでいきたいですね。

堀江敏幸『坂を見上げて』

 

 堀江敏幸のエッセイは初めて読んだが、かなり快楽に満ちた極上のエッセイである。堀江がいかに知性と感性に満ち、教養にあふれる知識人であるかがわかる。日常風景の詩的一面を切り取ってきたり、文学のエピソードを示してみたり、知性が打ち出すものを完成が受け止め、その土台として膨大な教養がある、そんな印象を与えるエッセイ群である。

 文章としての完成度も高く、自然に流れだすようでありながら緻密であり、細部に工夫を凝らしていることもわかる。いわゆる名文に近い。文体的な訓練もおのずとなされているのであろう。

 とにかく、エッセイを読むことの愉楽を存分に与えてくれる作品である。エッセイというジャンルにおいてこれほどの達成度を見せてくれた作家を私は知らない。エッセイの一つの達成点として、一つの模範として、日本の文学のシーンでは生き続けていくであろう。堀江はほかにも何冊かエッセイ集を出しているようなのでぜひとも読んでみたいと思った。

2022年に読んだ本ベスト10冊

さて、昨年読んだ本のうちよかったものを紹介します。

 

1.東畑開人『聞く技術 聞いてもらう技術』(ちくま新書

 世の中がギスギスしているのは、人の話を聞くことがうまく機能していないから。人の話を聞くためにはまず自分の話を聞いてもらう必要がある。臨床家ならではの現代社会への処方箋。

2.呉明益『自転車泥棒』(文芸春秋

 とにかくスケールの大きな話。地理的にも時間的にも大きな広がりを持つ作品世界を緻密に描いていく様は圧巻。

3.上野正道『ジョン・デューイ』(岩波新書

 この時代に早くもこんなに先進的な思想を展開していた思想家がいたことに驚いた。背景にあるプラグマティズムの重要性も感じた。

4.閻連科『年月日』(白水社

 人生全体の比喩になっている名作。これほど簡勁でありながら、奥深く力強い。一生の滋養となる一冊。

5.霜山徳爾『人間の限界』(岩波新書

 今となっては思想に新しさは感じないが、碩学による重厚なエッセイ。今でもこのような本が読めるところが岩波新書の良いところ。

6.堀江敏幸『坂を見上げて』(中央公論新社

 知性と感性と教養を備えた著者の極上のエッセイ集。エッセイの快楽とはこのようなものだろう。素晴らしい。

7.綿矢りさ『生のみ生のままで』(集英社

 LGBTとは違った文脈から、人間同士の恋愛として女性同士の恋愛を描く。あくまで性の問題は政治の問題ではなく人間の問題である。

8.将基面貴巳『愛国の起源』(ちくま新書

 パトリオティズムは狭い愛国主義とは異なる。コスモポリタンな次元に開かれていく議論の展開は圧巻。

9.将基面貴巳『従順さのどこがいけないのか』(中公プリマー新書)

 従順であることがジェノサイドを招いたりする。政治哲学の根本的な問題を分かりやすく解説。

10.諸富祥彦『「本当の大人」になるための心理学』(集英社新書

 仕事をしていくうえで参考になった本。変わることと変わらないことを見極め、自ら考えていく大人。

あけましておめでとうございます

 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。今年度もあと3カ月。人員不足で苦労しましたが、来年度はきちんと人員が補充されるでしょう。加えて、来年度は条例制定事務がないのでかなり今年に比べれば負担が減ると思います。来年度は残業ゼロだといいな。

 今年の抱負としては、とにかく娘を育て上げること。最近イヤイヤ期が始まるなどいろいろ手がかかるようになってきた娘ですが、発達の段階に応じてうまく対応していきたいです。そして、体調管理を徹底すること。昨年は二回ほど体調を崩しているので、そういうことがないように。また、趣味もしっかり充実させたい。読書や創作の時間をうまく捻出していきたいです。

 それでは皆様にとっても今年がよい年でありますように。

今年の振り返り

 今年は仕事が忙しかったです。ですが一番重たい仕事は無事終え、あとはそれに付随する仕事が残っていて、それに加えて本来の業務についても深く学べたので良かったです。

 読書は75冊でした。詩は17編書きました。コラムは14本、エッセイは1本書きました。全体的に趣味に費やせる時間が少なく、育児に費やす時間が多かったです。某誌から書評執筆の依頼が来ています。今書いているところです。

 私生活では南相馬から福島へ引っ越し、その引っ越し作業と同時に新しい環境での仕事をし、また幼い子を抱えていたので初めから大変でした。子どもは1歳を無事通過し、今はもう1歳半になりました。妻とともに日々育児に励んでいます。子どもを育てていると、日々発達していく子供の成長を見守る喜びがあります。

 年休などを取るなどして妻の育児をかなりサポートしましたが、幼い子供を抱えていると週休二日では足りないとつくづく思いました。柔軟な働き方を願います。

 今年も皆様におかれましては大変お世話になりました。来年もよろしくお願いします。

仕事納め

今日は仕事納めです。今年度はとにかくたいへんでした。四人の係で二人病休という最悪の環境で、条例制定という部の重点事業を行うという絵空事みたいなことをしました。途中、メンタルの軽い不調、今は身体の軽い不調に襲われていて、以下にストレスの多い一年だったか分かります。

ですが、その分圧倒的成長というか、知識やスキルが大幅にレベルアップした気がします。この経験を踏まえてさらにステップアップしていきたいです。

始発か次の電車で出勤する毎日。この日々は決して忘れないでしょう。