albatros blog

広田修の書評とエッセイ

柔軟性

 さて、今の職場に来て、今までここの職員として培ってきた通念が通用しない状況に直面しました。

 まず、係が通常に機能していない。通常だったら係長に伺いを立て、係長が取りまとめたうえで管理職に案を回すというのが正常に機能しています。ところが、係長が忙しくて私の仕事にそれほどかまっていられない。だから場合によっては係長をとばして仕事を進めなければならない。係長へは事後報告みたいな感じ。

 次に、仕事は丁寧に吟味して、期限に間に合うように常に前倒しでスケジュール感をもってやっていくのが通常のやり方です。ところが、人員が足りていないから雑務に追われ仕事がなかなか進まない。一つ一つの仕事を丁寧に吟味している暇がないし、期限もぎりぎりで余裕がない。

 最後に、全体的に負担が過重。人がいない分残された人間だけでやらざるを得ない。一人分以上の仕事をしなければならない。ところが一人にできる仕事なんてしょせん限界がある。その限界の中で過重な負担を何とかやりくりするしかない。ストレス多し。

 もう終始こんな感じなのでストレスや焦りばかりでとにかく精神衛生上よろしくない。ですが、そこはそういう場に適応するだけの柔軟性が要求されているのです。確かにそれまで培ってきた通念のようなものはありますが、それが通用しないのなら柔軟に考え方を変えて場に適応しないといけない。さもないと適応障害で病んでしまう。私はだいぶすみやかに考え方を変えれたように思います。でなければもうとっくに病んでしまっています。何とか生き残っているのは、これまでに培った柔軟性があるから。場に応じて柔軟に自らを変えていくこと。これは重要なスキルだと思います。そしてこの柔軟性はたぶん読書によって培われる。常に多様な考え方に触れているからこそ柔軟性が発揮できる。

 それにしても人員増になるとのこと、本当に助かります。これまでの苦労が報われます。