albatros blog

広田修の書評とエッセイ

2023-06-06から1日間の記事一覧

絶え間ない疲労の蓄積

さて、歯医者ですが、家の近くで平日なら予約が取れるということで、今日の午後虫歯の治療をしていただくことになりました。しばらく通うようになると思います。 ですが、今年は年休の減りが早いのが悩みどころです。基本的に妻があまり元気ではなく、私がい…

大木潤子『遠い庭』

遠い庭 作者:大木潤子 思潮社 Amazon 遠い庭で色とりどりの雨粒が降っている。どこだかわからない、ひょっとしたら存在しないかもしれない遠い庭で。この雨粒は詩の形式をとっているが、それぞれの大きさと速度と音を持っていて、一つ一つの断章が一つ一つの…

杉本真維子『皆神山』

皆神山 作者:杉本真維子 思潮社 Amazon 杉本は本作で生活の領域を明確に作品に持ち込んでいる。生活臭を排した美的空間の創出ではなく、生活も含めた様々に循環する空間を創出している。 まず、美的空間・虚構的空間と生活の間の循環が成立している。生活が…