本作が詩として読ませる工夫をしているのは「切断」においてだと思う。一つの単語を途中で切断したり、()や「」で詩行を切断したり。詩にわかりやすいリズムを生み出しているこの切断によって、詩に弾むような読む楽しみが生み出されている。連綿と続いていく文章と違って、詩はこのような切断を導入しやすい強みがある。
()によって区切られた部分は、その部分が詩の内部へと入り込んでいくような、その部分だけより低みへと、より深みへと迫っていくように感じられる。「」によって区切られた部分は、その部分が詩の外部へと、内部と連携しながら飛び出していくように感じられる。このような詩業の凹凸の生み出すリズムが、詩を読む楽しみを増してくれている。切断、凹凸、リズム。良い詩集を読ませていただきました。
