割と露悪的であるが、人間の本質をついていると思わせる作品だった。主人公は、他人のことについていちいち嫌悪感を抱いたり、上から目線で評価したり赦したりする。ある意味年若い女性にありがちな傲慢かとも思われるが、年若い女性に関わらず人間というものはそのようにして小さなマウンティングを繰り返すことで自尊心を保っていることに気付かされる。
小さなマウンティングは誰にとっても不可欠な自尊心の維持方法なのかもしれない。そんなに露骨にマウントを取らなくても、ちょっとしたことで相手より上に立つということは、私たちの健全な自己愛を支える行為ではないだろうか。逆に、小さなマウンティングすらできない人はうつ病などにり患しているかもしれない。人間が無意識に行っているメンタル維持作用を示しているような気がする。
