本作では、言語の関節をうまく操ることにより、詩人の身体的ななにがしかが現われているように感じる。言語が絶妙に屈折していくのを見ると、あたかもそこでダンスが踊られているような印象を受ける。とはいえ、内容的には全然ダンスでも何でもないのだが、その言葉の身体がダンスしている。そのリズムも感じられる。
詩とダンスの関係性についてはいろいろ論じられているだろうが、言葉も身体とリズムを持っていること、そして身体には関節があり、その関節が自由自裁に動くことでダンスの動きが生まれること、そういうことが挙げられると思われる。
本作においては詩のダンスとしての側面が如実に出ていると思う。楽しく読んだ。